《MUMEI》
説明
心臓が高鳴る
わかっている、相手は。

母が呼ぶ

「・・俺 だけど 誕生日だよね?  おめでとう」
「・・・・うん、ありがとう」

そっちは寒いよね、雪だよ なんて、他愛もない会話をする
はずまない会話。

「あのね、うまく、言えないけど、説明も出来ないけど、離れてるし、つらくて、つらくて、毎日が、私、普通じゃないんだよ、ただ、朝が来てしまい、夜を迎えて、寝るときだけが、楽なんだよ、・・・・ごめん、うまく、言えないや、でもね、このままじゃ、ダメなのだけは、自分でもわかる、だから・・」

「夏海が言いたいことわかるよ、今のままじゃだめだから、どうにかしたいんだろ?」

「うん、終わりにしようかと、でもね、何を終わらせるとか、やめるとかも、わからないんだよ。」

奴はうなずいていた。

「別れる恋人同士なんだろうけど、何を別れればいいの?なんで、こんなに苦しいの?この苦しみから、ただ解放されたいだけなの、別れたら解放される?嫌いじゃないのに、うまく、言えないし、説明もできない、どうしよう・・・」

前へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫