《MUMEI》

鳥が籠の中でチチチッと鳴いていた
私は 誘われるままに、ペットショップへと入っていった

一羽だけ、机の上にただのせてあるだけのインコがいた、私は最初つくりものだと思い、触ってみようと手をのばした
チチチッチチッ
羽を広げ威嚇してきた
「そいつは置物じゃあないよ」
ニコニコと奥からでてきたのはおじいさんだった
「店員さんですか?」
「えぇ」

「あの…この鳥、籠にもいれないで、飛んで逃げたりしませんか?」
「あぁ…風切り羽をとってしまったから」
「風切り羽…ですか?」
「風切り羽をとってしまうと、鳥は上手く飛べなくなるのさ お嬢さんも逃げられるのが嫌だったら、とってごらん。

鳥には可哀相だがね」




私は家へと向かった。

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