《MUMEI》

…瀬田くんも、結構鈍感なのかな…??


瀬田くんに貰ったパンをかじりながら、瀬田くんを盗み見る。



―…お弁当、椎名くんに頼ってた。



お昼になってやっと、お昼ご飯がないことに気が付いた。



困ってたら、



「どしたー??」



瀬田くんが聞いてきて、私がお昼を持ってないことを話すと、



「めずらしーな!!…食うか??」



と、パンを差し出してくれた。


ありがとう、と言うと、瀬田くんは



「あー、それ、バイト先で余ったやつだし。
まあ、賞味期限昨日までだけどな!!」



と、笑った。




…椎名くんを自分から避けたくせに、


無意識に、椎名くんに頼ってた。



―…瀬田くんにも、頼りっぱなしだ。









なにやってるんだろう。

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