《MUMEI》

いきなり、外がピカッと光ったと思うと、次の瞬間。


ガシャーン!!


ものすごい音が、鳴り響いた。



…カミナリ!?



息が止まりそうになる。



―…私は、雷恐怖症だ。



どうしよう、


怖い



はっとする。


…椎名くんは、大丈夫!?


立ち上がって、窓に近づこうとする。


また、雷が鳴った。



「……っ!!!」



耳を手でふさいで、しゃがみ込む。


呼吸が荒くなってくる。

上手く、呼吸ができない。


頭が…真っ白になる。



どうしよう、怖い


こわい こわい



誰か、助けて…



だれか…






「…しいなくん…」





助けて、椎名くん。

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