《MUMEI》 「早くしないと紅茶が冷めちゃいますよ。」 紫吾は読んでいた本を閉じた。 『甘くしたか、ちゃんと。』 「はい、ちゃんと甘めに作りましたよ。」 『そうか、それにしても難しい本を読んでんだな。』 紫吾は塁羅に本が見えるように持った。 本は皮出来ており、厚めの本だった。 「その本、隣の書物庫からとってきたんですか。」 前へ |次へ |
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