《MUMEI》 だから私には、分からない 建物の中へ私とナオは入った 建物の中心部分にある大きなフロアには、私達と同じくらいの年齢の人達が集まっていた 私は幸君の姿を探したが人が多く見付けられなかった 「のい、なんか腕章つかなきゃいけないんだってさ」 ナオがダンボールに入った腕章を指差す 「えっ?あれ?」 「うん、そう」 ナオはそう言うと人込みを掻き分けて行ってしまった 〜♪ ん?…私は自分のケータイがなっているのに気付いた、こんなときに、電話? 私はケータイを開いた、画面には「幸君」と表示されている 「もしもし」 「のい?今どこいる?」 「中のフロアだよ」 「まじか…」 「大丈夫?」 「あんま大丈夫じゃねーかも、フロアわかんね」 「いこうか?」 「…いや、真ん中だよな」 「うん」 「待ってて」 「分かった」 ツーツー 電話が切れ、ナオもかえってきた。 前へ |次へ |
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