《MUMEI》

『きゃんきゃん!!』



ん…??



目を開ける。



身体を起こすと、もう朝だった。



ベッドから起き上がると、また



『きゃんきゃん!!』



…この声―…



窓に駆け寄る。



カーテンを開いて、窓を開けて身を乗り出す。



「…ゴジラ!!―…椎名くん!!」



お店の前に立っていたのは、ゴジラを連れた椎名くんだった。



「おす」

『きゃん!!』



―…もしかして、寝坊!?



「ごめんね!!―…今行くから!!」



叫んで、階段を駆け下りる。



店の外に出ると、



「おそよう!」



と、椎名くんが笑った。



「ご、ごめんね…」



謝ると、



「いいから、着替えてこいよ。…ここで待ってっからさ」



と答えて、椎名くんは、



「ゴジラ〜、ご主人さまが戻ってくるまで、おれで我慢な??」



と、ゴジラに話しかけた。



「―…す、すぐ着替えてくるね!!」



慌てて家に駆け戻る。



寝坊なんて、何してんのもう…




私、ほんとうに椎名くんに迷惑かけてばっかり…

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