《MUMEI》
教室で今日も
「ぎゃはははははっ!!お前馬鹿じゃん!寝過ごして電車に乗り直したらまたそこで熟睡だってだっせー」
今俺は、いじめに遭っている。大樹とか言う輩にからかわれ、机をバシバシ叩いて笑いを堪える卓也に笑い涙を浮かべられ。こら君達、失礼だぞ人の失敗を笑うだなんて。
「うるさいやいっ!ほっとけぇ!」
今はお昼休みだ。そうなのだ。お昼休みに学校に到着したのだ。うふふ。
「あっ!!楓ちゃん〜!お帰りなさい」
目の前で笑う友人を殴ろうかと本気で思い始めたその時に、がばりと背中に衝撃がきた。その原因は解りきったことだ。
「何さ、ミツル」
「何ってことないだろ〜。俺、心配したんだからな!いつまで経っても来ないから」
ちっちゃい身体が俺の背中を覆う。こいつは軽い。同じ男のくせに。華奢だし、声変わりがまだだし。
「よ、おそようさん」
不意に肩を叩かれ、からかいの挨拶を言われた。俺は振り向き、声の主を見る。
「おそようさまですね、ゆき」
棒読みで言ってやった。
こいつの本名は幸広。俺の親友でもあり、幼なじみだ。
こいついわく、俺は華奢らしい。ミツルのほうが華奢だろうと思うのだが。
そこでだ。なにかおかしいと思わないか。
そうだね、女の子が見当たらない。
ま、男子校だから無理ないけどね。
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