《MUMEI》

 


「では説明に移ります。」


早くしてよ。

「今回の場所はこの町です。」


この町?
旅行じゃないの?

「旅行ではないみたいです。」


ふーん…。

「では社長からのビデオを見たいと思います。」

【やぁ、みんな。元気かい?旅行じゃなくてごめん。でも今から、大変なことが起こるらしいんだ。今日の正午から13時まで、リアル鬼ごっこが始まる。7日間だ。ターゲットは…僕たち会社の関係者なんだ。なんでかは分からない。とにかく逃げ切ってくれ。僕も用意しなくてはならないからそろそろ。】

「…だそうです。」

なに??リアル鬼ごっこ?
なにそれ。
聞いたこと無いんだけど。
鬼ごっことか、ガキに騙されてるんじゃないの?

「リアル鬼ごっこって…あれですよね…」

一人の社員が言った。

「鬼に捕まったら殺されるって…」

また一人の社員が言った。

『殺されるとか、縁起の悪いことを言わないでよ。だったらなんで私たちが狙われたのよ。』

「「…。」」

なによ。根拠なんてないんじゃない。

『バカみたい。』



やっぱり休めば良かった…。

私はすごく後悔した。

 

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