《MUMEI》 ………?? 気が付くと、元居た場所から二、三メートル離れた所に倒れていた。 「……っいって……」 頭がズキズキと痛む。 蹴られた時、同時に頭をぶつけたのだろう。 ……?! ふと、人の気配がして顔を上げた。 「これだけで済むと思うなよ。」 あの二人組の男がまた近付いてきた。 「そういや、お前アイツと仲いいんだってな。」 一人の男が俺の顎を持ち上げる。 「それがどうしたんだよ。」 もう一人の男が軽く笑った。 「ハハッ!ムカつくんだよね〜。 アイツ、今まで実力あんのに落ちこぼれみたいな面してよぉ、 だから俺ら別に投手の座奪われても、 余裕で居られたのによお。」 ここで俺の顎を持ち上げた手が離れた。 「お前がアイツといる様になってから、 余裕ぶっこいてられなくなったんだ!!」 その言葉と同時に、 二つの拳が俺の身体目掛けて降って来た。 向かう先は……… 腹と…… 足…… 前へ |次へ |
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