《MUMEI》

…え…今何て……

「お前は将来スターになるんだ。
こんなことで人生を台無しにするな!!」

「は!
あなたは何言ってるんだ?!」

父さんの眉が釣り上がる。

「ご自分の立場分かってらっしゃるのですか?」
静かに言いながらも顔を見れば分かる。

…物凄く怒っていると……。

「あなたも今回で改めて分かったでしょう。」

「何がです…?」

「一般人との関わりです」


ドクン……

俺の胸が高鳴る。

「確かに…。」

しばらく父さんが何かを考える様に俯いていた。
「颯馬……」

そして徐に俺の名を口にする。

「今後一切一般人とお前に負になる様な関わりを持つな。」

「父さん…それはどう言う……」

「今日の様に一般人と一緒の場に来るな。」

「そして…一般人と合うな。」

今度は友達の父親が口を開いた。

「分かったな。」


そう言うと二人とも病院から出て行こうとした。

「待って!!」

「!??」

友達が二人を呼び止めた。

「颯ちゃんとは会ったらいけないのか?」

「当たり前…」

「颯ちゃんは一般人じゃねぇよ!!」

堪えていたのか、友達の目からは再び大きな雫がこぼれ落ちた。

父さん達の顔がこわ張った。

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