《MUMEI》

「先生にあることを言うと成績が伸びるんだよ。」


「え?


それって媚びるってことすか?」


「はぁ…

違う違う。


『俺これから成績伸びますから。』


って言うと伸びるの。」


「…」


あれ?


シーンとされると困るな…


「何すかそれ?」


「とりあえず言ってみ?


言うだけなら損はないだろ?


実際これで僕は成績ずっといいし。」


「…?」


とりあえずこれだけで十分だろ。


『俺これから成績伸びますから。』


これは、


ピグマリオン効果の応用だ。


ピグマリオン効果。


思い込みや自己暗示によって実際に効果が現れるという心理学の基礎だ。


例えば、


AクラスとBクラス。
2つの学級があったとする。


AクラスとBクラスの学力の成績はほぼ同じだ。


しかし、


2つのクラスを受け持つ教師にこう伝える。


『Aクラスには頭のいい生徒、Bクラスには出来の悪い生徒を集めています。』


と。


すると数ヶ月後、


AクラスとBクラスには驚くほど成績に差が出ていたという。


教師は、


『頭がいい生徒。』


と思い込み教えた。


そのことで実際に成績が伸びるのだ。


これが、ピグマリオン効果。


僕の成績がいいのも、


先生たちに僕は優秀だと思わせてるから。


まぁ自分自身の努力もある程度必要なんだろうけどね。

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