《MUMEI》
カナリアの羽根
「?」

昼下り──

揺り椅子に凭れてウトウトしとったら‥

≪パタパタパタッ≫

何か‥

変な音が──‥。

「ぁ‥」

小鳥‥?

「小鳥や‥」

≪ガチャ≫

鍵を外して──

窓を開けた。

「どないしてもうたん‥? ‥ぁ」

羽根‥

怪我しとるんや‥。

「よいしょ‥」

両手で掬って──

部屋の中に入れた。

「えと‥(汗)」

はよ手当てせな‥。

下部屋の棚に‥

確か──

薬箱あったハズやよな‥。

「ちょっとココで待っとってな?」

そっとクッションに寝かせて──

ウチは──

薬箱を取りに向かった。

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