《MUMEI》 「さあ、行きますよ、凛くん、カイル様。」 そう言って、煌は部屋の壁に手のひらを当てた。 すると、壁に穴が空き黒い渦巻き状に広がった。 トンネル状になった、穴をくぐり抜けると〜そこは…魔界だった。 オレンジ色の月が、妖しく輝き、俺たちを照らしていた。 空を見ると、ホウキに乗った魔女やドラゴンが、一列に飛んでいた。 「なあ、カイル?あれなんで一列なんだ?」 「ああ、衝突事故が多いんで、交通ルールが厳しくなったからな。罰則が怖いからな。」 …魔界にも、交通ルールあるんだ〜、などと変な感心してたら、カイルに呼ばれた。 「凛〜こっちだ!早くこい。」 前へ |次へ |
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