《MUMEI》

「どうなさったんですか?」

ウチが呼んだら──

白兎はすぐに来てくれた。

「あのな、この小鳥なんやけど──」

「ぁ‥カナリアですね(微笑)」

「一応包帯巻いたんけどな、飛べへんくなってもうてるみたいで‥」

「羽根を怪我してしまったんですね‥」

「なぁ白兎」

「はい?」

「お世話したったらアカンかな、怪我‥治るまで‥」

「そうですね(微笑)」

≪ギクッ≫

「クロウ?」

「本気か、ハク‥」

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