《MUMEI》
「俺だけ見て」
「−−惇…」
「俺だけ!
俺だけにして!
隆志も裕斗は消して!
俺だけ見て…俺だけ…、
俺だけ……」
−−裕斗に感じてしまった…、
…あの時の恋心は…。
「俺、もう隆志しか見ない、……
見えない…、
裕斗とは…
比べようがない」
−−俺は…
俺は…
「御免な、不安にさせてたんだな…、ごめん…、
もう不安になんか絶対にさせない…」
格好良い顔で格好良く笑いかけられて、そして唇が重ねられた。
激しく口内を求めあい、俺は隆志の腰に脚を絡め深く求める。
隆志もこれでもかと言わんばかりに深く俺に刺したまま、しかしそれ以上に押しながら腰を左右に揺らす。
お互いに、好きだと何度も繰り返し
しっかりと抱きあったまま同時に果てた。
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