《MUMEI》

「そうそう!!
来てくれるのかっ!!」

蓮翔ちゃんの瞳がパッと輝く。


「蓮翔ちゃんさあ、
いきなり復活したロボットみたいな表情すんなよ。」


「え?何?
そんな顔してたの??」

「ああ。」


「でもロボットに表情なんてあったか?」


蓮翔の目が光った……様な気がした。


「………っ……頑張れば……」


「ハハッ颯ちゃんがバカ出したの久し振りじゃね?!」


蓮翔ちゃんが嬉しそうに笑う。


俺も吊られて笑ってしまった。


「そうだ!!
試合試合っ!!!」


あ…そうだった!!


「えーと今週の土曜が記録会だから……。」


「記録会?」


蓮翔ちゃんが不思議そうな顔をする。


「ああ、俺のクラブな、
試合前になると必ずってもいい程クラブ内で互いの記録取り合うんだ。」


「へぇー、
それ、見学出来ないのか??」


「いや…。」


試合の前日に休んでどうすんだよ!!

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