《MUMEI》

「さすが颯馬だなぁ……。」


ふと後ろを振り向くと、
メンバー5、6人くらいが関心した様な声を上げていた。


「お前ら、盗み聞きしてたのか?!!」


木村があたふたとしている。


「颯馬は俺にアドバイスしてるんだ!!
あっちいけよーー」


木村が舌を出してしっしっ、っと手で追い払う。

「なんだよ〜」



木村に追い払われた奴等はすごすごと引き下がって行った。





パァンっ!!!




第4組目がスタートしたみたいだ。


ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンっ

その音が俺の頭に響いた瞬間、
俺は木村を置いて駆け出していた。

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