《MUMEI》
『Shizuka』の生存理由
「―――…………。」


ニアは、白いクイーンの駒でポーンを仕留めると、暫し熟考に耽っていた。



チェスの手回しを考えているのか――…



それとも、キラのこの後の行動を予測しているのか――…



ドラミに、こんな掴みどころの無い少年の胸中を読める筈もなく、ただ悪戯に時間だけが過ぎていった――…。




「で…。さっき Mr.ニアは、ただ一人を除いてと言ったけど……。」


ドラミは二人の間に流れる沈黙を止めた。



「はい…。」



「Mr.ニアの読みだと……

…その残された一人は、キラの殺しの道具として使われることは無い――…と?」

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