《MUMEI》
再会みたいな初めまして
「六時半か・・・」
目覚まし時計の音で起きた周哉は呟いた。
(遂にこの時が来たよ)
周哉がリビングに行くと、テーブルの上に寿司が置いてあった。
結構上等なネタで作られている。
(父さん、奮発してんな〜。大丈夫かよ?こんなに良いの頼んじゃって)
父の懐を心配する周哉だった。
(そういえば、服、どうすればいいんだ?)
気になったので周哉は直人に聞いた。
「ねえ、服どうすればいい?」
すると直人は、
「いつもの服でいいぞ」
と、リビングに入って来た直人は返してきた。
「そうか。じゃあこのままでいいか」
周哉はそう言って時計を見た。
6時四十分。
(後二十分だ・・・)

その二十分は、あっという間に過ぎていった。
ピーンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
「「来た・・・」」
周哉と直人は同時に言って、玄関に向かった。
直人が玄関の扉を開く。
「こんばんは」
そこには、弥生がいた。
そしてその後ろにいた少女を見て、周哉は心臓が止まるくらい驚いた。
「初めまして。秋穂です。これから宜しくお願いします」
なぜなら、その少女が、
「ま、麻耶・・・」
死んだ妹の麻耶と瓜二つだったからだ。

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