《MUMEI》 食欲旺盛「よく、そんなに食べれるな」 「育ち盛りだから。祐也が少食過ぎるんだよ」 「別に普通だろ」 俺が食べているのは普通のラーメンだった。 それに対して、祐が食べているのは チャーシューメンとライス、それに餃子と野菜炒めだった。 「どっちもどっちだよ」 高山改め柊の言葉に 他の この店自慢のチャーシューメンだけを注文した四人が頷いた。 (そうかなあ) 納得いかない俺だが、そのままラーメンを無言で食べた。 皆のお気に入りだけあって、ここのラーメンはかなり美味しかったから。 「ふ〜、久しぶりにちゃんと食べたなぁ」 大量の食事を完食した祐は、満足そうだった。 「毎回こんな量食べてたら、家計大変じゃないですか?」 「まぁ、そこはうまくやりくりしてるから。 それに、本当に祐がいつも通り食べたの久しぶりだし」 志穂さんの言葉に、仲村さんと希先輩が頷いた。 「風邪でも引いてたんですか?」 「何か、悩み事があったみたい」 志穂さんの言葉に、柊は『珍しい』と驚いて祐に怒られていたが 俺には思い当たる事があった。 前へ |次へ |
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