《MUMEI》
学校の前日
中学校を卒業した時、
いかにも汚いホームレスみたいな担任が、感動に浸っている生徒の前ですごくカッコいいことを言った。

『なぜか人間死ぬより生きる方が怖いんだ。不思議だろ?なぜだかわかるか?
それはな、
劣等感で自分を潰したくないんだよ。』
突然話し出したため聞いていた俺を含める生徒達が驚きながら担任のところをみる。
邪魔に思った人もいるかめしれない。
だが担任は顔色を伺う事もなく話し続ける

『劣等感は誰もが感じる感情の一つであって悪い事じゃあないんだよ。
でもそれが行き過ぎてしまうと、問題が起こる。
それがイジメやケンカに繋がってしまうことだってあるんだ。

だから、自分が劣等感を感じたと思ったら私の話しを思い出して欲しい。
私からの話しは以上だ』


うちのクラスにイジメなんて一回も起こらなかった。しかもこんなおじさんに言われてもという気持ちもあったので
最後のホームルームを終えて帰った。

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