《MUMEI》

私には、気になる人がいるのに…でも、誰にも言えない。たとえ言ったとしても、理解して貰えないだろう。


彼の名前も居場所も何者なのかも、解らないのだから…。


『さあ〜時間よ、行きましょうか?』


『はい…』


私の豪華客船上での、婚約披露パーティーが始まる。


パンパンパ〜ン!
祝福のシャンパンを開ける音〜私には、弔いの音に聞こえる。

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