《MUMEI》

その時…

…ドガァァ〜ン!!…
爆音と共に、大きな揺れが船を襲った。


『危ない!!』
初めて、彼の声を聞いた。


ガラガラ…ガシャーン…!!
『あっ…!』
彼は、私を庇って重いテーブルに頭を打ち付けた。血が流れ出ていた。


『イヤーッ!…しっかりして…』


私は、彼を抱き締めていた。


私だけの〜見守る人を…。

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