《MUMEI》
シオン
煌は、シオンに近付いた。


『グウゥ〜』
警戒するシオン。尻尾を下げている。


「シオン、お座り。」
煌さん〜犬扱いですか?大切な人ですよね?

煌は、懐からある物を出した。


『グルゥ?…』
シオンの鼻がピクピクした。尻尾が勢い良く左右に揺れた。


『ワウ…ン!』
急に大人しくなるシオン。


煌は近付いて、ある物を口移しで食べさせる。


『グゥ…く…ん…』


シオンは、いつもの、物静かで控え目な美しいシオンに戻った。


「あ…煌さま…お帰りなさいませ。」
そして〜天然のウッカリさんでもある。


「ただいま、シオン。」苦笑する煌。

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