《MUMEI》
おいおい!
初めて会った大女優に気疲れして、何話したんだか分かんない状態で帰宅。



夕方から打ち合わせ入ってたけど明日にのばして貰った。

真菜の分もと思いせっかく買ってきたコンビニ弁当。




買ってから携帯にかけると明日までに大変な課題終わらせなきゃならないから女の友達の家に泊まると言われた。






トンカツ弁当二つ…、テーブルの上に置き、俺はじっと見つめる。






「惇ちゃんは〜、きっとたかちゃんと一緒だし〜…」





とか何となく独り言しながらふとベッドを見る。




「…まさか人のベッドじゃ〜しね〜か…」




………

……確認。


「………マジぃ?アハッ!」




黒いシーツに白っぽい染みが二カ所。




しかも恐らく腰の位置。




いつもの惇の性格なら何が何でもごまかしたろう…、
いや、



人のベッドは使わない。




「全く!隆志はしょうがねーなあ」

……でも…

なんか分かんないけど二人が仲いいなら…

それが一番良いからな。




俺は勢いよくシーツを剥がし、洗濯機に突っ込んだ。

ふとベランダを見ると大量の洗濯物が干してある。





それは几帳面に、綺麗に干してある、惇らしい干し方で。

「惇らしい…、らしく戻ったんか…?」

う〜ん……。

とりあえず取り込んで適当にたたみ出す。
そして弁当を一個食べて、二個めの途中で辞めた。

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