《MUMEI》
「俺まだ話し途中だから」
ニッコリと微笑みながら俺を見下ろす誠。そして俺を背後から露骨に抱きしめだした貢。
通り過ぎる人達がちらりと俺達を見ていく。
「あ、あの…」
「聖はもう俺のだから、…諦めて」
背後から静かに響く貢の声。まるでそれは嵐の前の前兆の様で
「分かってるよ、一目見ればね」
更に微笑む誠。
「つか、日高に聞いてたから?知ってたし…」
「…へ?」
「いや、ちょっと…俺聖に頭にきててさ、さっきのは嫌がらせ?」
−−−−は?
「嘘だよ、好きだっつ〜の、んな訳あっか、俺じゃあそんならとっくの昔にモノにしてるし…」
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