《MUMEI》

すると紗菜由の顔が、恐怖に染まった。


「鬼ごっこは終わりにしようか…。」


ましろは声がした後ろを振り返った。


そこには20代前半ぐらいの男性が近づいてきていた。


銃を両手に持ち、銃弾を首や肩にぶら下げている。


「あ、あっ…お、お姉ちゃん!速く、速く逃げて下さいであります!」


紗菜由は、血の付いた手でましろの手を強く握った。

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