《MUMEI》

夕陽の光が、音歌に当たり、ますます恐く見えた。


ましろは龍成のこともあり、急に紗菜由のことが心配になった。


もしかしたら、
音歌さんに…


いや
そんなことはない…
たぶん…


ましろは、震える声で音歌に聞いてみた。


「音歌さん…、あの紗菜由ちゃん…、見ませんでしたか…?」


音歌は、ニヤリと笑った。

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