《MUMEI》

全員がわけがわからないといった顔をしている。


「な、なにいってるの…?冗談もいいかげんに」

「光司〜、それどの芸人のマネだよ。ウケね〜」

「アホか、くだらんこと言いおって…」
「ごめん。マジなんだ。ごめん」




「……うそでしょ…ねぇ、うそ……」


母親の声が震えている。
俺が母親の前で冗談でもこんなことを言うわけがない。


母親の両親、つまり俺のじいちゃんばあちゃんは、二人ともがんで死んでるんだから。







「マジで…?え、マジで?」

いつもはふざけている兄貴も、今回ばかりは頭が混乱しているようだ。

「ごめん。まさかこんなんなるなんて思ってなくて…親孝行も全然、してねぇっつうのに…」




「ばかやろぅ!!」


怒鳴った親父は、頭を抱えて俯き、

兄貴は呆然としていて、

母親は、俺を抱き締めながら大声で泣いた。

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