《MUMEI》

「そん中に──何かおるん?」

「───────」

「‥‥‥‥‥‥‥」

2人は顔見合わせて──

それからウチに向き直った。

「実は──」

「ん?」

「これなんだが‥」

黒兎が──

蓋を開けたポットを傾けて中を見せてくれた。

「‥ぁ」

何かおる‥。

ひょっとして──‥

あん時庭におったヤマネ‥?

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