《MUMEI》
当日
翌朝、遂にこの日がやって来た。


蓮翔ちゃんの試合の日。

だけど俺は……


ーーいけないーーー


未だに蓮翔ちゃんに連絡をとっていない。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ………


あ。


携帯を開くと、“桐海蓮翔”と言う文字が写し出されていた。



『俺の活躍見逃すなよ!!』


きっと俺が来てくれると思って張り切ってるんだろうな。


そう考えると、どうしても返信することが出来なかった。


俺はクローゼットから綺麗に畳まれた練習用のジャージを取り出して、練習に行く準備を始めるのだった。

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