《MUMEI》

「どうして泣いてるんですか?」



通りすがりの人に見られたと思い、必死に袖で涙を拭いて「何でもないです」と振り返ったら



「…」



「…」



「…なんで」



「…さぁ、なんででしょう」



幻覚だと思おうとしても、掴まれている腕がその思考を止める



「探したんですよ、めっちゃめちゃ。」



「…」



「俺執念深いから、一度フラれたぐらいじゃ諦めませんよ



そんぐらい、あなたのことが好きなんです」




「…だめ…」



「…」



「だめだよ…、柏木、戻りなさい、だめ…だめだ……」



「何がだめなの?」










「あたし、がんなんだよ…」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫