《MUMEI》

『ねえ?あなたは、どうして〜そこに居るの?』


彼は、悲しそうな顔をした。


『政略結婚させられちゃうよ!助けてよ。私を…好きなら…。』


彼は静かにそこにいるだけ…


バーン!
彼に本を投げつける。

バサバサッ…
本は〜彼の身体を通り抜け、壁に叩きつけられ、床に落ちた。


『うっ…うっ…なんで…そこにいるの?何も出来ないくせに…なんの為にいるの?…』


私は彼に八つ当たりしていた。


彼は〜見守る人は、その日を境に姿を消した。

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