《MUMEI》

◇◇◇

そっか──‥

だから蜜樹君‥

いつもあたしに──。

『じゃーん♪』

「ふふっ(微笑)」

暖簾の向こうで──

蜜樹君がまた何か作ってる。

漂ってくる

甘い匂い──。

秋になれば分かるかな──。

「‥‥‥‥‥‥‥」

それはそうとして‥

あたし──‥

いつになったら言えるんだろ‥。

ううん‥

そうじゃない‥。

いつまでこれが続くんだろ‥。

≪ドクン‥≫

何でかな‥。

言いたいと思ってても‥‥

このまま‥

今まで通りに笑っていられる方がいいのかも‥

なんて──

そんな風に思えてくるのは‥‥‥

何でなんだろ‥。

◇◇◇

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