《MUMEI》

「えっとね、湘南がいいか、九十九里がいいか……。」
地図帳見ながら、呟くいっくん。


「なんで地図帳出してるの?今は数学!」
おに〜ちゃんの声。


「は〜い!…でもさっ…」


「でもさっ〜じゃないの!」


「全く、しょうのない子だね。」
おに〜ちゃんが立ち上がる。


「あ〜☆見捨てないで!!」


「見捨てるもんか!場所を変えよう。」


「なんだ…」


「ん?!」「ん?!」


おに〜ちゃんに連れて来られた場所は市立図書館だった。

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