《MUMEI》

それは、窓越しに対峙する、出来杉とドラミが写った写真だった。



「いつの間に撮ったの!?」


「―――…3時間ほど前さ…。」


「……!!!?」



どこでも窓がリンクしてから5分も経っていない。


出来杉の人を食ったような返答に、ドラミは暫時混乱に陥る。


だが直ぐにドラミは、出来杉の机の上にある“奇妙な形のカメラ”の存在に気づいた。



それは、兄……ドラえもんが持っていた、未来を写すカメラの記憶と一致した。



「…タイムカメラね………?」


「ククク……そうさ…。」


出来杉は、写真をクシャクシャに丸め、屑カゴに放り入れた…。

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