《MUMEI》

毎朝

蒼空と学校に行く

やはりちょっとだけ気まずい

だが蒼空に弟がいて一緒に行くようになってからはチャットの話はなくなった

代わりにゲームの話しかしなくなってしまった

彼はゲームオタクなのか?

しつこい

かなりしつこい

これなら気まずい方がよかったと思いながら無言でいると

弟は友達をみつけ、走っていった

蒼空はゲームの話をやめ、俺を見てきた

俺は必死に

気付いてないぜ
っていうオーラを出したが
耐えきれなかった

蒼空を見た途端

「助けて」

と蒼空は言った

「いや無理」

即答した

何についてのヘルプだったのか知らないが

そういうことは大嫌いだ

自分の事くらい自分で解決しろ

とか言う割に自分が困ると

すぐに人を頼る

それが俺だ

簡単に言うと自己中だ

しばらく静かになった

家から学校まで20分くらい

こんなに長いと感じたのは初めてだ

ちらっと蒼空を見た

…泣きそうだった

凄く笑いそうになったが

頑張って堪えた

俺は沈黙を破り

「どうしたの?」

と問いかけると

「どうやってもチャットに行けない」

当たり前だ

アク禁だもん

「諦めたら?」

って言ったらまた泣きそうになってた

ここは一旦宥めて

「調べてみる」

と言い

学校に到着した

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