《MUMEI》
 壊れた心
来年、引っ越す事になった
近所の噂やら、めんどくさい事がいっぱいあって

俺、何だか、全てがどうでもよく、感じてきてた

バイトも辞め

遊びにも出ず

大学すら、どうでもよく、感じてた

姉「ただいま」
「ケーキ買って来たよ」 
俺「ケーキ?何で?」

姉「クリスマスだよ、今日」

俺「あっそっかぁ…」

姉「ねぇ、大翔、ホントに最近変だよ…」

俺「…」

姉は、俺に気をつかってるようだった

ホントなら、傷ついた、姉を、俺が気遣うべきなのに…

食後にケーキを食べながら
俺「ねーちゃん、クリスマスなのに予定ないの?」

姉「今年は捨ててるの」
「色々あったから…」

俺「ねーちゃん…」
「俺、やっぱ変だよなぁ…」

姉「…うん…どうしたの、いったい…」

俺「よく、わかんないんだ…自分でも…」
「何か、壊れちゃったみたいな…」
「でも…苦しくないっていうか…」

姉「…」

俺「俺、気が狂ったのかなぁ…」

姉「そんな事ないよ」
「きっと、今は、複雑な心境なだけだよ」

俺「そうかなぁ…」

姉「…話してみて…」

俺「上手く…話せない…」
姉「上手く話さなくていいよ、思ってる事、考えてる事を、全部言ってみて」
「ね、大翔」

姉は、優しい顔だった

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