《MUMEI》
 理解
姉「大翔は感受性が強いから、小さな事でも、心には大きく、響いちゃうんじゃない」

姉の優しい顔を見ると

胸の奥が、ズッシリとした
心が痛いって、こういう事なのかなぁ

シャンパンを一気に飲み干して、姉に聞いた

俺「ねーちゃん!」
「ねーちゃんは、どうして平気なの!」
「あんな事あっても、簡単に忘れられるのか!」

感情が高ぶってた

姉「…忘れられないよ…」「でも…私は受動的な人間だから…」
「仕方ないって…そう思うようにしてるの…」
「嫌な事には、蓋をして…直ぐ逃げちゃうから…」
「男と女でも、考え方違うよ…」

俺「…」

姉「だからかな…」
「強姦罪って、親告罪なんだって、」
「警察の人に、どうしますかって聞かれたけど…」
「いいですって…」
「逃げちゃった…」

俺「…」

姉「大翔は、私のそういうとこ、嫌いなんだよね…」「昔から…」

「大翔、正義感みたいなの強いから…」

姉の言葉が刺さった…

俺は姉を理解していたのかな…

姉は、俺を、

しっかり見てる…

情けなさがこみあげた

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