《MUMEI》
 本音
俺、リビングの低いテーブルに頭つけて、泣いてた
 
姉の顔を見れなかったから
俺「俺、最低なんだ…」

姉「何が最低なの?」

俺「ねーちゃんの…   見て…  俺…  」

「いけないって… 」
「頭では… 」
「でも… 」
「何度も見て… 」

姉「…」

俺「最低だろ…」

姉「最低だね…」

頭を何かで殴られたような気がした

もう、姉の顔を見れない
二度と、目を、合わせたく、ない

姉「そんな事でウジウジしてるなんて最低だよ」

「私なんか、もっと酷い目にあってるのに…」

「ねぇ、大翔」
「それで、誰かを傷つけたの?」
「それで、誰かが大翔を憎んだの?」

「誰も、何もないじゃない」
「自分の中の問題だけでしょ」

俺「…」

確かにそうかも、

だけど、

ダメだ考えがまとまらない
姉「そんなに自分を追い込んで、どうするの?」

姉は、俺の頭を軽く撫でて、テーブルを片付け始めた
 

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