《MUMEI》
大爆笑
「アハハハハ〜!!」

「わ、笑わないで下さいよ〜」

「そ、そうだぞ…祐」


そう言う仲村さんも半分笑っていた。


「とりあえず、食べろ」


一人だけ冷静かと思われた屋代さんも


お茶を入れに行く時、ふと後ろ姿を見ると肩が震えていた。


柊の悲鳴で一気に目が覚めた祐と、屋代さんと仲村さんは


ほぼ同時に俺達二人の所に来た。


そして、屋代さんの部屋に移動し、事情を聞きながらついでに朝食をいただく事になった。


「あ〜、おかしい! おかしくて食べれない!」


その言葉通り、祐の箸はなかなか進まなかった。


屋代さんと仲村さんも、笑いを堪えているらしく、同じ感じだった。


「やっぱり祐也は友達だよ」


一人だけ、普通に食べている俺に、柊は涙目になりながら言った。


「大袈裟だな。で、これ、どうする?」

「気持ち悪く無かったら、もらって」


柊が持ってきたのは手作りの星型チョコだった。


「じゃあ、もらう」


(別に気持ち悪く無いし)


そして、俺はふと疑問に思った事を口にした。


「ホワイトデーに何か返した方がいいか?」


俺は真剣だったが、何故か柊以外の三人に大爆笑された。

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