《MUMEI》 ましろは、ずっと崖上を見ていた。 すると、お爺さんが顔だけを見せた。 「嬢ちゃん、ロープを投げるよ。」 「はい、ありがとうございます、お願いします。」 ましろは一回礼をし、大声で言った。 「じゃあ、行くよ…。」 お爺さんはまたしても、見なくなった。 お爺さんは、崖上で立ち上がり不気味な微笑みながら、ましろに向かってロープを投げた。 前へ |次へ |
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