《MUMEI》

−−−なんだ、
始めから下になる気だったのか…。

「な、日高、すげードキドキしてる…」
「あ、当たりだろ、だってまさか今日するなんて思ってなかったし…」
そう言いながら日高は俺の背中に腕を回してきた。

−−ちょっと…
抱かれる気まんまん?

……う〜ん…

つか、…

こう言ってはなんだけど…

幸い薄っ暗くてあんまり顔見えねーし…

それに…体はなんか…以外と柔らかくて細い…


なんか…

なんか肌くっつけてたら…


俺変だ!!

ヤバイ!!

「…ゴクッ…」

「……」
思わず生唾飲んだら静かな部屋にやたら大袈裟に響いて俺は羞恥で顔が熱くなる。日高もそれに合わせて手の力を強めた。
「な、マジでするぞ…」
「−−−−−うん…」

俺は手探りで自分の腰に巻いていたバスタオルを剥がしてベッドの下に落とす。
羽毛布団がばさばさいって俺がまた日高にのしかかると布団は静かになった。
思い切って日高の首筋に唇をあてると、日高は僅かに奮えながら俺にしがみついてきた。

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