《MUMEI》
神様と魔王
「梨世!さっきなんか叫び声とか聞こえたけど大丈夫なの!?」
「大丈夫かと聞かれたら大丈夫な方かな?」
「ちょっとまだ勾玉の中にいてね。すぐに家に帰るから。」

――――――――――――――In光鈴の部屋――――――――――――――

「部屋に着いたし出てきていいよ。」
「うん。」
「いったい勾玉の中で何があったの?」
「もう一つの勾玉、影月ちゃんの持っている勾玉の精霊が私の勾玉に侵入してきたの。」
「それって普通に出来ることなの?」
「出来るわ。でも・・・・・・・・・・・・・・・・」
「でも?」
「でも、普通の精霊ならしないはずよ。するとしたら魔王に魂を売って堕天使になったものだけ。」
「精霊なのに堕天使って言うの?」
「えぇ。毎年テストがあるんだけど、その内容はくじ引きなの。」
「くじ引きっておおざっぱなんだねuU」
「うん。だから自分の運も試されるの。
それで、私たちの試験内容が『人間の少女二人を対決させ、勝敗をはっきりさせる。』ということなの。」
「勝敗をハッキリさせれば勝っても負けてもいいの?」
「えぇ。それはかまわないの。」
「そうなんだ。」
「それで、その試験に合格したら下級天使。つまり、精霊から天使にランクアップできるの。
だから魔王に魂を売ったものは『堕天使』と呼ばれるの。
ちなみに天使の順番は、下級天使、中級天使、上級天使、天使、聖天使、の順番よ。聖天使が一番偉いの。」
「そっか。だから魔王に魂を売ったら堕天使になるのか。
ところで魔王っていったい何なの?」
「魔王とは、私達が御使えする神様と対になるもので、『悪魔』を育て、人々に『負』の感情を与える人なの。」
「じゃぁ神様は逆で、皆に『喜』の感情を与える人なの?」
「そうよ。」

「そうだ!梨世に聞きたい事あったんだ!」
「何?」
「あのね・・・・・・・・・・・・・」

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