《MUMEI》 「じゃあ猪狩。 作戦どうぞ〜。」 「…俺の作戦はそんな難しいもんじゃない。」 「何?」 「本気で勝ちに行く。 その為に全員が動く。 それだけだ。」 「…わかった。」 隣のベンチの声が、 体育館中に響き渡る。 「しゃ〜!!行くぞ!!」 「おぅ!!」 思わずそっちに目が行く。 「お〜お〜。 張り切ってんなあいつら。」 「ま、そりゃそうでしょ。」 「?」 「さて、じゃあ僕たちも行こうか。」 コートに揃う選手たち。 この試合は、 公式戦のルール基づき行う。 前半30分。 後半30分。 タイムアウトあり。 退場あり。 1つだけ違うのは、 キャプテンの座をかけている。 ただそれだけ。 「それじゃ… 赤城北高校対猪狩先輩チーム。 試合を始めます!!」 「お願いします!!」 … (また… またこの場所に立ってる… 1度捨てたはずのスポーツを、 またやろうとしてる… 何でだ? あんな嫌な終わり方したのに、 もうやることもないって思ってたのに、 何でこんなに嬉しいんだよ…) 前へ |次へ |
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