《MUMEI》
お目覚めには紅茶を
ダナエに案内された家は、まさに民家としかいいようのないくらいに生活感溢れる家だった。
こぢんまりとした部屋にはところ狭しと家具がならび、棚の中には何種類もの食器が積み重なっている。
入ってすぐの椅子の上には読み終わった雑誌類が今にも崩れ落ちそうになっており、大きな丸テーブルの上には、朝の残りだろうか、パンが数切れおいてある。
僕がキョロキョロとあたりを見回している間にも、ダナエはずんずんとはいっていく。

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