《MUMEI》

「‥なら──俺とハクは必然的にこの邸に雇われた事になる訳だ」

「へ‥?」

どーゆーコトやろ‥。

「手紙が届いてな。10年前‥丁度──この邸に来る2日程前に」

「手紙‥‥て──‥」

「この邸の住所と‥‥『孫の世話役をお願いします』‥と」

「ほな‥‥やっぱり祖父様が‥」

「ぁぁ──」

「そうみたいだね──(微笑)」

「なっ、ハクお前いつから‥」

≪にこっ≫

「クロウとお嬢様の話し声が聞こえて来たから──(微笑)」

「成程な‥」

「なぁ、2人共──迷ったりせぇへんかったん?」

「「?」」

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