《MUMEI》
戸惑い
中学生活が始まった。

クラスでは太っているのは私だけ…。
男子も私を女としてみるわけもなく…。

でもどんなに太っている事をネタにからかわれても、いつものように笑って対応していたら、クラスみんなと仲良くなれた。
男子からは女と思ってもらわなくても、みんな気軽に声をかけてきてくれるだけで嬉しかった。
それだけでも毎日楽しく学校に通えた。

部活はバスケ部に入った。
小学校の時からバスケは大好きで、太ってたわりにはまーできてたほうじゃないかな…と自分では思ってる。

クラスの同じ班だった一人の男の子「滝川 亮」

部活も同じバスケ部。

部活も一緒という事もあってよく話すようになった。
「おまえ、太ってるわりにはバスケ上手いよな〜」
「太ってるわりにってのは余計だよ!」

いつもの会話が少しずつ増えていった。

一年の最初はまだ体操着は下はブルマ。
体育の時が一番憂鬱な時間。
太っていたためみんなより大きかった胸。
足も友達の二倍はあった。
中学に入ってすぐは寒かったからジャージをはいていられたけど、夏は、強制でブルマで体育しなきゃいけなかった。

「水沢の胸もすげーけど足もすげーなー!」

「みたくないんだから、先生もジャージはかせりゃいいのになぁ〜」

遠くで男子が集まって笑いながら話してる。

遠くで話してても不思議によく聞こえてくるものだ。

走れば大きく揺れる胸。
大きく揺れる太もも。

そのたんびに男子からの

「おーー!!」

って言う歓声。

いつも何言われても気にしないでいられたけど…
体育の授業の時は辛かった…。

でもけして顔にもださず笑って

「こんなに揺れる人、そーそーいないやろー」

と笑いをとった。

部活でも同じだった。
男女一緒に体育館を使う。
体育の授業と違うのは、二年生、三年生もいる事だ。

部活はジャージをはいててもいいんだけど、
ジャージはいてると、女子バスケ部の先輩は

「私達の時はジャージなんかはかせてもらえなかったんだけどー」

「いいよね〜今年の一年はー」

とジャージはいてるとグチグチ言われるため、みんなブルマで部活動した。
体育の授業より嫌だった。
でも自分の体型の事でいろいろ言われるのは慣れてるから開き直って大好きなバスケを楽しんだ。

部活はすっごくきつかった。毎日走り込み。
体育館が空いたらボール使って練習。
きつかったけどバスケがうまくなりたくて頑張った。

一年の夏休み終わってからか全部の学校がブルマじゃなく短パンに変わった。
私はすっごくうれしくてそれからは体育も部活も楽しくできた。

そんなある朝
いつもどうりに学校にいき、教室に入り席につくと、滝川君が話しかけてきた。
「水沢さーだいぶ痩せただろ?やっぱ部活のおかげ?」

滝川君がそういうと他の人達も集まってきて、

「私も思ってたんだよー!かなり痩せたよね〜」

「美雪ちゃんそんなに痩せたんだから髪型とか変えたらかなりかわいくなると思うよー」

私は戸惑った。

「そうかなぁ〜……今度体重計ってみるかな〜」

と私らしくないテンションで答えた。

たしかに制服はガボガボになった。

でも体重計には中学に入学してすぐの身体測定の時に計ったぐらいで普段は体重計なんてみたくもなかったから計ってない。
可愛くなりたいとは思った事はあるけど、とても無理だと諦めていた。

いつも太っている事でからかわれてばかりだったのに……。
みんなの私を見る目が変わっていった事に、戸惑いまくってしまった。

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