《MUMEI》

◇◇◇

休憩時間になって厨房から出て来た蜜樹君は──

あたしが窓から外を見てるのに気付いて隣りに来た。

「もう日暮かぁ、早いなぁ‥」

「ちょっと前まではこの時間だとまだ明るかったのにね(苦笑)」

あたしの言葉に頷いて──

蜜樹君は夕空を見つめる。

「秋が近付いてきてんだな──‥」

「うん(微笑)」

夏は──

もうすぐ終わる。

寂しいけど──‥

でも秋も好きだからいいかなぁって‥

そう思う。

◇◇◇

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